あゆの珍冒険

2001年11月17日〜18日 美人OLになった気分!?

注) のろけになる可能性が非常にあるので、
発狂等可能性のある方はご遠慮ください(笑)

ココ連日の疲れが溜まってて、目覚めが悪い。
でも、こういう日って、必ず早起きしてスケジュールがびっしりなんだよね。
朝めろりんが支度を手伝ってくれて、寒がりあゆのマフラーがどうしても見つからない。
めろりんのを借りて今回はノーメイクで行く。
だってね、お化粧よりも寝る時間が欲しかったんだもん。
おとといまで大阪にいて、昨日はお仕事。そして今日は群馬。
なんとまぁ、この1週間は、あゆ史上で一番総移動距離が多いと思う。
前日のうちに高崎までの切符を買い、想い人さんの待つ群馬へ!
今回の旅のお供は、なんにも持ってない。
たとえMDを聞いてたとしても、それはすぐにBGMとなって電池の無駄遣いになるだけだから。
予想通り。
赤羽までは乗換えがあるから何とか起きてたけど、高崎線に乗るなり爆睡。
はっと気づくと、もうすぐ終点の高崎。
頭もぐらぐらするし、こりゃ、本気で寝不足と疲れが溜まってるらしい。

高崎に着くと想い人さんの姿は見えない。
電話したら、もう着くっていうことなので、駅を降りて待つことにした。
降りたらすぐにきてくれて、あゆを車へ迎え入れてくれる。
そして、あゆの初体験が待ってる伊香保へGO×2
だけど、その前に腹ごしらえ。
想い人さんのおうちのそばの、イタリアンレストランへ行くの。
お店はこじんまりとしたかわいい感じ。
想い人さんのおうちからちょ〜近いのに、初めて来たんだって。
おいおい、何年住んでるんだっけ?
まだランチタイムが始まったばかりで、お客さんはあゆと想い人さんだけ。
なんか貸切!?
想い人さんは、お客さんがいないから味は期待するな、とか言う。
もぉっ。
あゆは一緒に食べてるだけで、幸せでおいしいのにさ。
ここは980円のビュッフェスタイル。
初めて2人でビュッフェなんだけど、あゆは自分でとれないし、想い人さんは優柔不断だしで、
今までずっと避けてたスタイルなんだ。
席についてスープを飲んでると、続々とお客さんが入ってきて、満員状態。
誰かなぁ?味は期待できないのは、お客さんがいないからとか言ってた人。
お料理も、お客さんが増えるとともに増えていく。
あゆのどきどきも増えていく。
パスタやピザ、ピラフっぽいご飯なども満遍なく食べてみる。
うん、なかなか。
ただお野菜の入ってたパスタは、ちょっと苦味が残ってて残念だったかな。
そして、ここには自分で作るソフトクリームの機械がある。
わーい☆⌒ヽ(*゜▽^*)ノ⌒☆
あゆも作りたいぃ〜!でも、高いトコにあってできない…。
だから作ってもらうのを、わくわくみてた。食べれば、おいちぃ〜〜〜♪

想い人さん、ただいま歯の治療中で、お薬と歯磨きが必須。
なのにご飯が終わって、薬を飲んでないことが判明。
あゆはおうちへ帰るコトを提案。
すっごく嫌がるから、あゆは車で待ってるからって説得して、薬を飲みに一時帰宅。
そこでなんと、思いもよらない初体験。きゃぁ〜っ。←変なコト考えた人、退場っ!
想い人さんがね、おうちに入れてくれたの。
居間までならいいって、ようやく入れてくれたそのおうちは、誰もいなくて静まり返ってた。
「家族の人は〜?」「出かけてる。」
そっか、だから入れてくれたんだ。コタツに入れてくれて、ぬくぬく…。
初めてきたところなのに、なんだかとっても落ち着いて、懐かしい感じ。
ココから想い人さんのオーラが生まれてくるんだね。
歯磨きや、お薬、普通に過ごしてる想い人さんの音が、なんか心地いい。
あゆは心地よさに浸ってて、あと少ししたら出かけようねって、約束しながらうだうだしてた。
こんな風にお話しするのも、幸せだなぁ。
・・・だけど、この穏やかな時間も、次の瞬間に消えてった。
キキーッ。カシャン。
「おやじだ!」
 え?えっ?え〜〜〜〜〜〜っ?
 ど、ど、ど、どおしようっ。
ガラガラっていう、戸を開ける音に条件反射で飛びあがる。
「あゆみちゃん、行くよ。」
想い人さんに黙ってついていくしかできない。
といっても、居座りで玄関から入ってきたから、テキパキと動けない。
「メシくったんか?」という、マイペースなパパ。
「あ、あのっ。お、おじゃましてます。」どっきどきなあゆ。
「もう行くから」無愛想な想い人さん。
うわぁ。
思いもよらない展開だよーっ。
だって、おうちに行ったときにいたら、こっちも心の準備ができてたのに。
「靴はくの手伝ってやれ〜な」
「分かってるよ」
そんな会話を目の前にして、あゆは何も言えなくなってしまう。
顔もきっと引きつってる。
あせるほどに靴はうまく履けず、声が裏返って「おじゃましました!」と、
せいいっぱい、元気に、笑顔を作ってお辞儀する。
想い人さんはさっさか歩いてしまう。
 どっきん、どっきん。・・・どきどきどきどき。
よく考えてみたら、あゆって失礼な子になってない!?
あ〜ん、ホントびっくりしたよぉ。

車に乗ったら、すぐに笑われた。
あゆは営業voiceだったって言うの。
だって大好きな人のお父さんが目の前になったら、冷静じゃいられないっつうの。
そして、気をとりなおして榛名へしゅっぱぁ〜つ。
想い人さんのおうちから、約30分くらいで榛名にはたどり着けるんだけど、
今日の目的は榛名湖でボートに乗るコト。
初めてスワンボートに乗るんだ〜♪
ボート自体乗ったことないんだけど、乗ってみたくて仕方なかったら、
実現してくれたの。
あゆはしたことのない事が多いけど、次々と体験させてくれて、ホントに感謝だよ。
湖をずっと見回して、スワンボート発見。
以前は遊覧船に乗ったけど、今回は自力で動かすんだよ。
今回あゆはどきどきがいっぱい。

さっそく乗り場のおじさんに、ボートを出してもらう。
桟橋からあゆの乗り込みっていうのを、あゆはなーんにも考えてなくて、ちょっとあせった。
ちゃんと考えなさいよ、あゆ。
まずあゆはボートぎりぎりの地べたに座り込んで、想い人さんが先に乗る。
中からあゆを支えてもらって、引っ張り込んでもらうことにした。
ふぅ、なんとかなったよぉ。
おじさんに送られて、さあ行こう!と、勢いよく漕ぎ出したのはいいんだけど、
前に進まない。
確かに風は強いけど、見る見る桟橋に戻されて、残ってたボートに激突しまくり。
きゃーっ。
どんどん変なトコに入り込んでしまい、どうにも動けなくなった。
想い人さんはハンドル動かしながら、一生懸命ペダルをこいで、あゆはどうにもできない。
落ち着いたらあゆも漕がせてもらえる話なのに、このままではそんな日は着そうもないよ。
で、あゆはちょっと悪い子な事を思いつく。
足を思いっきり出して、周りのものを蹴ってボートを岸から離す作戦。
想い人さんはびっくりしてたけど、それっきゃないと決行!!
結果オーライで、うまい具合に進みそう。
想い人さんはその瞬間を欠かさず、一気に漕ぎだしてくれて、見事な連係プレーだよ。
制限時間は1時間なのに、思いもよらないトコで、時間とられちゃった。
この時期、湖が凍っちゃって乗れないかもとか言われてたけど、
もっと違う意味で乗れないよ。
遊覧船が岸に停まって、遠くのほうに見える。
それにしても、びゅ〜びゅ〜向かい風に、肌が少しいたい。
「寒い〜!落ちる〜!濡れるー!」と騒いで、おおはしゃぎ。
ちょ〜嬉しくって、楽しくって。あったかい時期だったら、もっと気持ちいいのかな。
想い人さんが、ずっと漕いでてくれたから、少し休憩。
そう簡単には岸に戻されないだろうから、あゆが漕ぐことに挑戦。
なんとかひざの曲げきれる位置で、ペダルを踏むと、バシャって音がする。
おもしろーい!
でもそれが精一杯で、ハンドルを持つことができない。
操作はお任せすることにして、一生懸命ペダルを踏んだら、動いたー!!
すごく感動した。
だってこんな風に動かしたことなんて、ないんだもん。
調子に乗っていっぱいやってると「疲れちゃうよ?」って、
隣から面白がってるあゆを、見守っていてくれた想い人さんが、口を開いた。
あっ、イケナイ。
帰りは向かい風になって、らくらく帰ってこれた。
あっという間の1時間。
降り立つときは、想い人さんが先に降りて、
あゆは桟橋に腰掛けて引っ張りあげてもらう。
立ち上がったら、なんだかモモがちょっと痛いよぉ。調子に乗りすぎちゃった。てへっ(〃▽〃)ヾ

日が沈みきる前に宿に行かないと、道路が凍り始めちゃう。
急いで榛名山をあとにして、本日の宿へ向かう。
今回、ちょっと値段は高かったけど、いろいろ不安を問い合わせたら、親切に対応してくれたので、
ちょっとフンパツして決めてしまった。
大きな”旅館”って感じのトコなんだよ。
だけど、お互い地図もコピーしてきてないし、決して勘がイイとは言えない想い人さんの記憶だけ。
細い路地を登って行って、温泉街っぽいトコを突き進んで行く。
どこかの案内役ぽい人に聞いてみたら、1つ道を間違えたんだけど、方向はあってたんだ。
なんかすごい、びっくりした。
ようやく宿についてみて、おお〜って思わず言ってた。
どどーんとある玄関に、女将さんぽい人や仲居さんがお出迎え。
チェックインをして、お部屋に案内されるよ。
最初ミュール持ってこようと思ってたんだけど、スリッパ履きなのね、旅館って。
あゆにはムズイんです、これって。
新館っていうとこにお部屋をとってあるから、けっこう奥まで案内されるの。
仲居さんはスタスタ歩いて行くけど、あゆはヨタヨタ歩いて行く。
あゆは歩くとき、足を横に振り上げて歩いてるから、スリッパが一番危ない。
想い人さんは心配して歩いてくれるけど、エレベーターに行くまでに、何度ともなくスリッパが脱げる。

しかも置いてきちゃうんじゃなくて、横に飛ばしちゃうんだよね。
笑うしか出来ないくらいの状況に、いつになったら辿り着くんだろう・・・。
お部屋は4階。
扉を開けると、そこはまさしく『美人OL湯けむり殺人事件』なんて感じで使ってそうな、
和室と、窓辺にいすとテーブル。
浴衣の説明などして、お茶をおいて仲居さんは戻って行った。
きゃあきゃあ(о^^о)ステキ♪
トイレやお風呂など、ちょろちょろと動き回るあゆに、
疲れは知らないのか?と、突っ込まれそう。
一通り見て回って納得したあゆは、床に座る。
座り込んだら居座りでしか動けないあゆは、こういった形の座位をほとんどしない。
でも、想い人さんと初和室。
それだけでなんだか新鮮で、わくわくするよ。

ちょこまかしてたあゆだけど、想い人さんがお茶いれてくれたりして、少し落ち着くことに。
なのにあゆったら、今度はカメラ出して写真ばっか撮る。
ホント、誰かこのお子様、なんとかして下さい。
お茶を飲まされて、オトナシクさせられ、今日の話やUSJ行ってきた話、想い人さんの話、
積もる話はたくさんあって、あっという間に時間は過ぎて行く。
TV見ながらゆっくりして、あゆはなんだかウトウトしてきた。
あ〜、やっぱ疲れてたんだなぁって、コロンと横になる。
「夕飯はどんなのかなぁ」と期待が膨らんで、言葉になる。
の〜みそがフワフワしてきたとき、ピンポンって音がなる。びくぅっ{{(>_<)}}
さっきの仲居さんが夕飯の準備をしに来てくれた。
ココは、朝も夜もお部屋で食べれるから、周りの目を気にせず、2人の速度でいい。
ゆっくり食べれるって言う利点があって、いいよね。
向かい合って席についてしまうと、テーブルが大きいから、介助が出来なくなるので、
隣同士にセットしてもらった。

小さなお鍋にロウソクがあって、中からコトコト音がする。
真ん中の角皿には、前菜っぽく、かまぼこ数種やミソ田楽、里芋にししとう。
お肉、茶碗蒸しに、ごぼうサラダがやってきて、テーブルの上が豪華になってくる。
混ぜご飯は自分たちでよそうように、おひつに入って出される。
小さな雪で出来たかまくらの中にあるお刺身の数々には、あゆ感動!
仲居さんは、何も言わずに部屋を出て行ってしまった。
あれ?終わりなら「ごゆっくり」とか言ってほしいし。
玄関(?)が開いてるので、落ち着かないし、10分弱待ってみたけど音沙汰がない。
おなかも空いてきたし、食べよっか。
お肉はしゃぶしゃぶ?すきやき?っぽくするのかな。
「これくらいの量なら、あゆみちゃんも食べれるね」
そう、それくらいの量なの。
「でも、あの値段で俺にはちょっと、この量はなぁ」と、ちょっと不満を漏らしてる。
そっかあ、男の人にはそうかも知れない。
でも、まずどこから手をつけようって、悩んじゃうよ。
想い人さんは、いつもあゆに食事介助をしてくれるとき、必ずあゆに先に食べさせる。
あゆって毒味!?
あゆがキライっぽいものは、先に食べて様子見てもらうようにしてるんだけど、
分かんないって返されることが、結構多いんだよね。
一通り食べたトコで、また玄関のほうで音が聞こえたら、ガラっと音がした。
な、なんと第2弾があるのね。
焼き魚、てんぷら、こうや豆腐が出てきて、お漬物、ごぼう汁、土瓶ムシ、柿。
これでようやく揃ったみたい。
想い人さんも、これには満足した表情を見せてくれた。
・・・に、しても。
なに、なんなの、このあゆに対する攻撃わ!!
ゴマ、ゴマ、ゴマ!
ごぼう、ごぼう、ごぼう!
ごぼうはキンピラしか食べれないし、ゴマなんてもってのほかだよ。
むきぃ〜っ。
キライなもの、想い人さんは食べてくれるからいいんだけど、ほんっとツライっす。
柿も、こうや豆腐も嫌い。
とにかくあゆの嫌いなものを、見事に突いてきてくれて、びっくりだよ。
それでもあゆは、多く感じてだいぶ食べきれないんだけど。
でもあゆね、またココでも初体験。
マツタケを初めて食べたの。
マツタケバーガーや、お寿司のお吸い物で食したことがあるくらい。
んで、土瓶ムシに感嘆の叫びって感じ。
なんとも言えず、ステキな香りと、おいしさ!
高級なくせに、あゆの好きなものの1つに入っちゃうような、なんとも罪なヤツです。
先制攻撃は食らったものの、許してあげようじゃないの。
そんなあゆも結構食べまくり、おなかいっぱい。
ぷはぁって時に、かたずけがやってきたよ。

お風呂は8時ごろなので、まだちょっと時間があるから、食休み。
仲居さんがいなくなって、寝転がったら想い人さんがあゆを放置。
構ってほしいにゃ〜。
そのままウトウトしてたら「起きなきゃだめだよ」って、たたき起こされる。
やだよ、あゆ眠いもん。
「温泉は入らないの?」
もっとやだぁ〜っ!
「あゆ、起きる。」
フロントから、ようやくどうぞって電話が鳴って、下着とタオルを持って、フロントに鍵を借りに行く。
全部着てるより、少しでも脱げるものは脱いで行ったら、ちょっと寒かったよ。
しかも、旅館について部屋に行くまでの道を逆戻り。
スリッパが脱げて、素足でヨタヨタ歩き、
そんなあゆの負担軽減に、想い人さんが先にフロントまで、鍵をとりに行ってくれた。
あゆは、介助がないと、お風呂に入れない。
これだけは、どうがんばっても無理だったんだけど、温泉なんて夢の夢だった。
だけど、貸しきっちゃえば介助できるじゃんって、提案してくれたのは想い人さんだった。
混浴だったら、介助できても、あゆがいやな気持ちって考えてくれたのかな。
今回は家族風呂を借りて、温泉なの。
1時間って制限があるのに、少し引っかかったんだけど、
宿を予約する時に、介助の話もして、1時間では無理であることも伝えてあるんだ。

そして今、未知の世界への扉を開ける。
扉は2重になっていて、開けた先には、きれいな脱衣所。
脱衣所は床暖房もかかっていて、さっきまでの廊下とは大きく違って、快適な空間。
さっそく入る準備をしたところに、目に付いたのはタオル。
いやぁ〜ん、持ってこなくてもよかったんじゃん。
そそくさとあゆだけ脱がせようとする想い人さんを止めて、出てからも楽なように準備する。
そしてお風呂の扉を開ける。
でも、開けられなくて開けてもらったら、ふわぁ〜っと湯けむりに巻かれて、真っ白世界。
その先は、ヒノキのお風呂に、温泉がちょろちょろ流し込まれてる。
あいにく石の壁で外は見えないけど、でもステキだよ。
あまりの湯けむりに、想い人さんが窓を開けて、外に逃がしてくれる。
「寒い、寒い、寒いーっ」と、2人で叫ぶ。
まず体を洗って、お湯に浸かってみよう。
お湯はグレーに濁っているお湯で、さびる感じのにおいと、少しぬるぬる感のあるお湯。
冷え性と美肌に効果があるんだって。
ちなみに、伊香保の湯は子宝の湯でも、有名らしい。
洗い場のいすに一度座って、洗ってもらったあと、埋め込み式の湯船の淵に、お尻をのせる。
「ぅあっちぃーーーーーーーーっ!!」
おしりがお猿さんになっちゃうよ!
たすけてっ。
もうね、ちょ〜熱くって、日々ちょっとでも熱いお湯に慣らしてた練習なんて、目じゃないよ。
大騒ぎして、想い人さんは、先にあゆが入りやすいように、中に入ってくれたのに、
あゆは戻ってしまうんだもん。
反則技だけど、シャワーでぬるめながら、体が慣れるまでやってみる。
今度はなんとか、湯船の内側へ向き直ることができた。
奥のほうは深くなっていて、立って入ると想い人さんの腰の辺り。
そこまでは行かけずに、手前の浅めのとこに腰を落としていって、座り込んでみる。
「あつい。。。」
それ以上なにも言えなくなってた。
最初の入浴は5分くらいと、部屋の温泉の利用方法に書いてあったので、
長湯する前にあがってみる。
体がぽかぽかして、さっきの寒さはどっかへ行っちゃった。
洗顔フォームを部屋に忘れてしまって、さっと洗うだけにして、もう1度入浴に挑戦。
今度は、もっと楽に入れたよ!
座位保持がうまく出来なくて、想い人さんの肩に寄り添って、溺れないように捕まえててもらった。
こんなトコで溺れたら、熱くて大変。
「のぼせない?」って聞いてくれて、大丈夫だったけど、ちょっと熱くてつらかったから、
あゆは一足早く、洗い場のいすに座らせてもらった。
もう、まったく寒くないよ。
想い人さんにお湯かけてみたりして、遊んだあとに、出ることにした。
寒くないから、自分で出来るとこまでゆっくり着替えて、最後に手伝ってもらった。
温泉初体験。お肌ツルツル♪
TVで見るお酒ぷかぷかとか想像したけど、まだそんな余裕はなさそうだね。
鍵をさっさと返しに行ってくれて、あゆはゆっくり部屋に向かう。
追いついてきた想い人さんとエレベーターに乗り、寄り道に屋上に行ってみた。
明日からしし座流星群のかけらが、また見れるらしい。
でも、空も薄く曇ってたりして、見ることは出来なかった。
一緒に流れ星を見ることは、できないのかなぁ。

お部屋に戻って寝る準備。
お風呂に行く直前に、お布団引きに来てもらってあったから、すぐに寝れるよ。
あゆは浴衣に着替えて、これもドキドキ。
最初きてみたら、なんか変になっちゃって、くるくるくる〜って帯をとって、もう一度着てみた。
「あぁれ〜〜〜」ってやってみたら、「よいではないか」って、調子に乗る2人。
楽しいね。
浴衣はちょっと大きいのにゃ。
「かわいい?」って聞いたら「おっきい」って、答えられた。ぶぅ。
想い人さんがコンタクトはずしてる間に、あゆはお布団でぬくぬく。
ちょっとお腹が痛くなって、ウォシュレットがあったらなぁなんて思ったけど、
ココは1泊だからなくてもいいってトコに、泊まったの。
ちょっとつらかった。
気づいたら、想い人さんが隣で横になって、TVを見てくつろいでる。
いつの間に?
あゆはまた眠っちゃったらしく、記憶が飛んでた。
さらに寝顔まで激写されてて、びっくりなの。
「もう寝ようね」って言われるがまま、抵抗する元気もないくらい、疲れちゃったんだ。
お布団に入って少し話していたら、手を繋いでぬくもりを感じてる間に、深く眠りについていってった。
このまま手をつないで…

朝起きると、のどがカラカラだった。
想い人さんは、いつものように寝息というか、いびきと言うか、音を立てて寝てる。
これも、もう、だいぶ慣れちゃった。
ぬくぬくゴロゴロしてると、どうも身動きがとりにくい。
と、思ったら。
いやぁ〜ん、あゆったらセクシーにはだけちゃってるよぉ。
ごそごそ直してると、起こしちゃったみたい。
なのに、何事もなかったように、あゆのお布団に入ってぎゅぅってしたまま、また寝続けちゃう。
「こらぁ。もう朝だから、起きなさい〜っ」
また今日も起きない。
お布団上げにこられちゃうのに、それまでにあゆは着替えたいよ。
起きてよぉ。
「お布団かたずけにきちゃうんですけど」
30分くらい格闘して、ようやく起きてくれた。
あわてて着替えさせてもらって、トイレに行ってる間に、旅館の人がやってきた。
あ〜っ、自助具がないから、Gパンのチャック上げらんないよ。
お願い、旅館の人、早く帰って〜。
様子を見計らって想い人さんを呼んで、事情を話して持ってきてもらうようにお願いすると、
もう帰ったよって言って、介助してくれた。
よかったぁ。
くつろぐ間もなく、朝ご飯が運ばれてきた。
あゆはぽけーっとしてる。
朝もこれまた豪華なお食事だと、あゆは朝からバリバリ食べれるので、気合をいれた。
一方、想い人さんは朝ごはんはいらない人。
こんなにテンションの違う2人なんです。
湯どうふ、納豆、ご飯、焼きのり、焼き白身魚、こんにゃく、
ザーサイ、漬物、温泉卵、ごぼう味噌汁、八宝菜みたいな煮野菜。
ずらずらと並んで行く食事に、
夕べの満腹はどこへ行ったのか?と思うような、あゆのお腹。
またしてもごぼうやゴマが出てくるんだけど、もう無視。

そしてお腹いっぱい朝ごはんを食べて、あまりゆっくりも出来ずにチェックアウト。
やっぱ、朝10時でも、早く感じてしまうものなんだね。

今日はどこに行くか決めてないの。
でもね。想い人さんたら、昨日榛名を上るとき、ロープウェーが見えて行こうって言ったの。
なのに帰る時は日が暮れちゃうし、すっかりそんなコト忘れてて。
それを言ったら、今日はそこに行こうって、連れてってくれた。
もう一度榛名山を上っていく。
榛名山は極められたようなくらい、何度も行ってる気がする。
ロープウェーに行くには、榛名湖からちょっと離れた、榛名富士方面へ行くの。
ずっと車に乗ってて気づかなかったけど、ロープウェーの駐車場で降りたら、
ものすごく寒かった!
どおしよう。
そうしたら想い人さんは、俺は平気だからってあゆにジャンパー着せてくれた。

ダメだよ、風邪引いちゃうぅ。
でも、あゆにきちんと着せて、ロープウェー乗り場に手を引いて行ってくれる。
大丈夫かなぁ、って、すごく心配だよ。
ロープウェーに乗るのは、どれくらいぶりだろう。
だけど、想い人さんとは乗ったことがないわけで、すごく楽しみだよ。
順番は思ったよりすぐに来て、ロープウェーはぐんぐん登っていく。
立って乗っているんだけど、想像以上に急な道を上っていくから、ちょっと怖かった。
だいぶ上ったところで、景色がひらけると、昨日の湖やボートが見えて、なんだか楽しい。
頂上に着くまで、10分ちょっとだった。
頂上は、駐車場よりずーっと寒い。
想い人さんも、あゆも、鼻が赤くなって、肌も痛く感じる。
さらに頂上に行く道は階段で、細い道だったけど、この寒さで断念。
降りたあたりをちょっと散歩して見たりする。
あったかいコーヒーを買ってポッケにいれると、ちょっとは違う。
だけどね、限界に近い寒さで、澄んだ空気に景色も満喫したので、
風邪引く前に下りなくちゃ。
ロープウェーで帰るんだけど、歩く人もいるみたいだよ。
帰りは正面を向くと、進行方向の見える位置に慣れたので、写真を撮ってもらった。
うわぁ、あゆのドアップ写真まで撮ってるぅ。
駐車場そばには、お土産屋さんがいくつかあって、凍えた体を解凍させようと入ってみた。
想い人さんがトイレに行ってる間、あゆはうろちょろ見てると、
こんにゃくプリンとか、ちょっと強引だけど、群馬チックなおもしろいお土産がある。
電車帰りじゃなかったら、買って行くんだけどな。
3時過ぎの高崎発の電車に乗りたいから、そろそろ街へ戻ろうとなった。
なんか、遊んでた夢の場所から、現実へ戻るみたい。
榛名山を下るとき、急カーブのところに絶景スポットがある。
あゆは初めて来たときから、きれいって言ってたんだけど、この間TVで特集されてたんだって。

ロープウェーからの景色 絶景スポットとあゆ


高崎に行くと、映画館となんかがあるキレイな建物が出来たって言う。
くるときなかったよ?って聞いたら、いつも待ち合わせる反対側なんだって。
ゆっくりそっちへ向かって、そこで少し時間をつぶしてランチしたあとに、あゆは帰ることにした。
メディアメガって言う建物なんだけど
映画館とゲームセンター、漫画喫茶、それにちょっとしたレストラン街だった。
まだそんなにお腹すいてなかったけど、横浜には6時ごろ、家には7時半ごろに着くので、
食べて帰らないと、エライ事になってしまう。
いろいろ迷って、1人(または家族)では入らないようなところと言う、
想い人さんの選択要項にのっとってパスタ&オムライス屋さんにはいることにした。
2人ともパスタを頼んだけど、けっこう量があって驚いた。
デザートとかもおいしそうだったし、2人で群馬で映画を見ることがあったら、また食べにきたいな。
ランチしながら、当然会話もしてたんだけど、
急に想い人さんが「駅に送らない」って言い出した。
ココからあゆは帰るの?と、不安になったら、
次の日、自分に用はないから、あゆ宅まで送るって言い出した。
何を急に言い出すんだろう。
でも、どんどん本気になって行くので、こっちも本気で止めなくてはならなくなってきた。
だって方道4時間に、運転嫌いの想い人さんが「ドライブに」って言ったって、説得力ない。
だけど、変なトコで頑固なのも、想い人さん。
言い出したらきかないので、ココは好意に甘えて送ってもらうことにした。
ガソリンスタンドによって、満タンにして、安心して横浜へ!
いつも寂しくて、涙がぽろぽろの帰り道も、今日は大丈夫だよ。
渋滞にはまって、その間壊れた2人は、MDの曲を熱唱。
周りから見たら、本気で歌ってた2人は、相当おバカに思えるんだろうなぁ。
なんだかほっぺがかゆくて、途中の休憩のときに見てもらったら、肌荒れが起きてた。
温泉のお湯に負けたみたい。
体はつるつる、ぽかぽかでいい感じなんだけどな。
うちに着いたのは5時間半後。
ままははりきって夕飯の準備をしてくれてて、みんなでご飯を食べた。
「こうなるなら、お土産買ってこればよかったね…」
送るって言い出すのが、遅いんだってば。
夕飯のあと、ままにお使いを頼まれて、2人でちょっと遠くのコンビニまで行く。
想い人さんは、あゆ、めろりん、ヒッカー、ままの会話に圧倒されたのち、お泊りして行く事に。
そんな風にならずに、自分は黙ってれば、帰る方向に行くと思ってたのが大間違いです。
「だめとか、イヤとか、ちゃんと言わなきゃならない家なんだね」なんて、
学習しながら、おうちに連絡をいれて、あゆ宅で一緒に眠るのでした。

翌日。
みんなで朝ご飯なんだけど、ままは「男の子はたくさん食べるから」と、
また、わけ分かんない理由をくっつけて、いろんなものを出してくる。
「朝ごはん食べない人だから!」っていうと、「食べなくなると、入らないんだよねー」って同感。
のクセに、まだ出す。
朝ごはんはあゆのほうが、絶対にたくさん食べてるよ。
我が家のFaxが壊れたので、一緒にお買い物に行くことになった。
ままは仕事に行く。
あゆがいいやつ選んでこいとの事なので、想い人さんと新婚気分で行ってきたよ。
だって、家電買うなんて、そんな感じっぽいじゃん。
想い人さんはいやかもだけど、あゆはウキウキ。
1時間くらい悩んで、やっと決まって購入。
使い心地がイイといいな。
朝ごはんをたくさん食べたから、お昼は食べないで帰ることにした。
あゆ宅でちょっと休憩すると、もう帰らないと道路が混んでしまう時間。
それに今日は歯医者さんもあるんだって。
寂しいけど…お別れ。
あゆはわがまま言わず、玄関でぎゅってしてもらって、ばいばいしたよ。
でも、次にまた会える。
近いうちに会えるといいねって、あゆに残してくれたんだもん。